僕は読書が趣味で、一週間に大体3冊ほど、忙しくても時間を見つけて読んでます。
ただ、この3冊というのは全く新しい本を3冊というわけではなくて、今までに一度読んだ本も含まれている。
なぜ何度も同じ本を読むかというと、「一度読んでも忘れるし、仕事で活かせない」から。
あなたは今まで読んだ本を仕事で活かせていますか?
活かせているならいいと思うんですよね、多分今の読書の仕方で間違っていない。
ただ、活かせているか疑問符がつくようだと、勿体無い。
だって、この忙しい現代において、わざわざ時間を使って読書しているのに活かせてなかったら、時間の無駄となってしまう。
もちろん、小説など完全娯楽で読書している場合はこの限りではないですが、ビジネス書となると別で、活かせないと意味ない。
僕も「読書を仕事につなげる技術」を読むまでは、どんどん読む、いわゆる多読・速読に重点をおいていました。
とにかく新しいのを読んで知識を蓄えようと。
ただこれ、やってたんですけど僕には無理でした笑。
というのも、どうも一度読んでもほとんどの内容は一週間後には頭から抜けているし、数少ない覚えている箇所も、仕事に活かせているとは到底言えないものでした。
そこで読書術の本を読み漁りました。
「本を読む本」という名著から始めて、最近のベストセラー物からも読んだりと。
一つ一つ実践していって、最も仕事に読書を活かせているなと体感できた方法が「読書を仕事につなげる技術」に詰まっています。
おかげで、仕事では読書で身に付けた知識を活かせていますし、この本の内容をビジネス書以外にも適用して、気に入ったハウツー本なんかのメソッドも生活に活かせています。
例えば、仕事では企業を評価する際に、今までは企業が行なっている事業からしか評価していなかったものを、投資家の側面から価値を評価したり、財務諸表から企業の安定度を測ったり。
これらは、一見読んだ時は「なるほど!」と思うんですが、思っただけで仕事に活かせてはいませんでした。
そんな前の僕と同じような、読書はしてるけど仕事に活かせていないな、と感じる人にはぜひ読んで欲しい本です。
外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術[Kindle版]
著者は電通からボスコンに転職した変わり者
山口 周(やまぐち しゅう)
慶應義塾大学文学部哲学科卒業、同大学院文学研究科美学美術史学専攻修士課程修了。電通、ボストン・コンサルティング・グループ、A.T.カーニー等を経て2011年より組織開発を専門とするヘイグループに参画。
via:読書を仕事につなげる技術
僕がこの著者の経歴で注目したのは、電通→ボストン・コンサルティンググループというところ。
広告業界からコンサルティング業界への転職は結構厳しいものだったんではないかと想像できます。
というのも、やはり広告業界とコンサルティング業界では求められているスキルが異なりますし、著者は文学部哲学科という、コンサルティングとはちょっと遠く感じられるところを卒業していますので。
実際本書にも、著者が苦労した様子が書かれています。
その苦労の中では僕と同じ失敗をしていて(だから僕はこの本に救われたのですが笑)、ボスコンに転職してからとにかくビジネス書を多読したそうです。
ただそれが結果に結びつかなかった。
それで読み方を工夫し、読書を仕事につなげる技術に書かれている読書方に辿り着いた模様。
ちなみに本書には、ビジネス書以外、つまり教養書をビジネスに役立てる方法も書いてあり、とにかく読書はビジネスにつなげようという著者の意気込みが見て取れます。
僕は著者のこの変遷を読んで、「こんなにすごい人でも多読じゃ成果につながらないんだな」と安心しました。
逆に言えば、著者のような人でも、多読・速読だけでは読書を仕事につなげられないので、やはり多読・速読とは違う読み方が必要ということです。
ビジネス書は同じ本を何度も読む
ビジネス書の読み方について言えば、基本は、名著を繰り返し読み、読書ノートは取らない。狭く、深く読むのがビジネス書ということになります。
via:読書を仕事につなげる技術
つまりビジネス書は、ある程度絞って、それらの本を繰り返し読んで記憶に定着させるとうことです。
これ、本当これを知れただけで本書を買う価値がありました。
というのも、今まで僕は同じ本を何度も読むということはせず、とにかくたくさんの本を読む多読をしてきました。
これは、本屋さんやネットでは多読や速読がもてはやされていたから。
「どんどん読んで知識を吸収しましょう!」
「速く読んでたくさん本を読みましょう!」
巷ではこんなのばかりで、「腰を据えて何度も読みましょう」なんて書いてあることはほとんどない。
僕もそれに乗っかって多読・速読を意識していたわけです。
ただ多読速読って、本当仕事で役に立たないんですよね笑。
浅い知識がなんとなく頭に入るだけで、いざ本で書いてあることが活かせそうな場面に遭遇しても、そもそも本の存在自体思い出すことが少ない上、思い出したとしても「あんなこと書いてあったなー」というレベル。
「活かす」レベルには到底届きません。
まあ考えてみれば当たり前で、多読・速読は中学生の頃、テスト前に徹夜して一気に知識詰め込んだ状態と同じで、数日でもう忘れちゃうんですよね笑。
だから仕事で活かせるなんてほぼない、思い出しさえしないわけですから。
だから腰を据えて何度も読むんです。
何度も読めば記憶に定着する。
それに何度も読んでみるとわかるんですが、毎回新しい発見があるんですよね。
何度も同じ本を読んでみると、いかに一度の読書では足りてないかを実感するはずです。
ただ、巷には多くのビジネス書が溢れている上に、日々新しいビジネス書が出版されています。
中には良書もありますが、読む価値に値しないものも多い。
名著をただ焼き直ししただけのものなども。
ただそこは安心で、本書には「ビジネス書マンダラ」と言って、まず最初に読み込むべき本から、次に読んだ方がいい本と、徹底的に紹介されています。
このマンダラは、著者の知人80余名から「これは読んでよかった」と思う本を推薦してもらい作成したそうです。
僕はとりあえずこのマンダラに書いてある本を何度も読んでいます。
飽きることもあるので、ちょっと違う本をつまみ食いもしたりしますが…笑
教養書は一度読んで読書ノートを作る
一方で教養書の読み方は、基本は、雑多な本を幅広く気の向くままに読み、読んだら読書ノートをとる。広く、浅く読むのが教養書ということになります。
via:読書を仕事につなげる技術
つまり、教養書をビジネスに活かすには一度読んだら読書ノートを作って、どんどん次の本を読むということです。
こちらの読み方は、僕の前にやっていた多読・速読ですね。
教養書の場合、ただ読んだだけでは仕事に結びつかないので、読んだ内容を自分なりに噛み砕いて、得られた示唆をノートにとっておくのです。
例えば、著者は「働かないアリに意義がある」という本の「働かないアリや道を間違えるアリによって、それまでのルートとは異なるルートのエサが発見されるから、そのようなアリがいる方が外的変化に対して生き残れる確率が高い」と言った部分を読んで、「現在のビジネスに100%組織のリソースを投入してしまうと。新しいビジネスの芽は生まれない」と言った示唆を得ています。
教養書はこうやって、本の内容を自分なりに解釈して、ビジネスでどう活かせるか考えるのですね。
で、これをやるため・忘れないためにノートを作るわけです。
いや、違うな。
忘れてもいいようにノートを取るんです。
教養書は多読・速読して、本の内容から得た示唆をノートに書くわけですが、多読・速読なので当然忘れる。
それでいいんです。
後から大事なところだけ、示唆を得たところだけを参照できるように、ノートを作るんです。
これ、実践してるんですけど、非常に面白いです。
今までなんとなく教養書を読んでたのが、ビジネスに使えないかという視点を常に取り入れることで、集中して読書できるという効果も実感しています。
ちなみに、ノートと言っても紙のノートではなく、僕はMacやiPhoneのiCloudのメモに書いています。
著者はEvernoteに書いているそうです。
どちらにも共通しているのは「検索できる」ということ。
教養書の内容って、ふと仕事中に「あの教養書の内容が活かせるんじゃないか」とハッと思い出すことに価値がある部分があると思うんですが、その際にデジタルにノートをとっておくと、キーワードで検索できるのですぐに教養書の大事な部分を見つけることができるんですね。
後は、新しいビジネスを考えるときにも、デジタルならキーワード検索で関連した教養書を一気に参照できるので、そこから新しい思いつきを得たりすることも多い。
「ある分野で当てはまることが、実は違う分野でも活かせるんだな」と日々実感しています。
その思いつきを与えてくれるのが教養書。
やっぱりビジネス書の方が即時的な効果を得られるので、どうしてもビジネス書を読みがちなのですが、僕は意識的に教養書も読むようにして、ノートをとっています。
あ、ちなみにノートを取るという点に関しては、最近はKindleも活用しています。
デジタルでノートを取るにはすごく相性がいいんですよ。
キーワード検索もできますし、すぐ線も引けますし。
興味あったら、僕のKindleの記事も読んでみてください。
読書は間違いなくコスパの高い自己投資
読書ってコスパの高い自己投資です。
- Googleのラリー・ペイジ
- Appleのスティーブ・ジョブズ
- Microsoftのビル・ゲイツ
- Facebookのマーク・ザッカーバーグ
このような世界的な経営者は皆、読書の重要性を訴えています。
この記事を読んでいるあなたなら恐らくそれは理解しているでしょう。
ただ、読書をしても、それが仕事や日常に活かせなければ意味がない。
僕みたいな一般人が活かすためには、何度も読んだり、忘れてもいいようにノートを作ることが大事なんです。
それをこの本に教わりました。
もっと早くこの本に出会っていればなーとは思うものの、本との出会いは本当に運命のようなもの。
もっと早く出会っても、この本に何も惹かれなかったかもしれません。
故に、ピンときたら運命だと思い本を購入しています。
もちろん、運命じゃない場合もあるのですが笑。
もしあなたが、読書を仕事に活かせていないと感じたら、ぜひ読んでみて欲しいです。
そしてこの本の内容を実践してみてください。
読書を仕事に活かせるようになるはずです。
外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術[Kindle版]