こんにちは、戦略コンサルタントのYuです。
この記事では、
- 市場規模や売上高推移のグラフの作り方・ポイントを知りたい
- 見易くて綺麗なグラフを作りたい
と言った方に向け、
- 見易く・分かりやすい推移グラフを作るポイント
をお伝えします。
もちろん、グラフで伝えたい内容(メッセージ)に応じて工夫するのがベストですが、どのグラフにも共通の作成ポイントを抑えておくことで、今後のグラフ作成が早くなるだけでなく、ぱっと見で分かる資料が作れるようになるはずです。
ぜひ市場規模や売上高の推移を作成する際の参考にしてみてください。
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市場規模/売上高推移のグラフの作成ポイントは5点
今回は、パワポで作る機会の多い市場規模/売上高推移のグラフを見易く・わかり易く作るポイントを5点、図を使いながらお伝えします。
- 強弱にメリハリをつける
- 軸の名称・単位を明記する
- 線は最小限に止める
- 軸ラベルの間隔を適切に取る
- 凡例はグラフの横に記載する
そして、この5つのポイントを抑えてグラフ作成すると、以下のようになるので、このグラフを作れるようになるのがこの記事のゴールです。
※上記のグラフの前提として、このグラフで伝えたいことは「市場はAの伸びに牽引されて成長」としています(一番上にメッセージを書いています)。
見るとわかる通り、よくあるグラフの形で、一見何の変哲もないと思うかもしれません。
ただ、逆に言えば、違和感なくスッとグラフとメッセージが頭に入って来なかったでしょうか?(来なかったら、すみません…)
このように、ぱっと見て概要が掴めることや、正確に理解できるようになっているのが資料作成において非常に大事。
ではここで、パワポのデフォルトのグラフはどんな感じか?
デフォルトの機能でグラフを作ると以下のようになります。
昔のパワポと比較すると、だいぶ見易くなってる気がしますが…
先にご紹介したグラフと比較すると、少しごちゃごちゃして見えないでしょうか?
改めて、5つのポイントを抑えたグラフとデフォルトのグラフを横に並べてみます。
どうでしょうか?
5つのポイントを抑えて作成したグラフの方がスッキリ見えるのではないかと思います。
そして、この記事では図の右のグラフを作るための5つのポイントを1つずつ説明していきます。
- 強弱にメリハリをつける
- 軸の名称・単位を明記する
- 線は最小限に止める
- 軸ラベルの間隔を適切に取る
- 凡例はグラフの横に記載する
それぞれ細かいポイントですが、このポイントを抑えているか否かで上記の通りかなり見た目に差が出ますので、綺麗にグラフを作る際には絶対に遵守すべきポイントでもあります。
既にざっくり上記グラフとポイントだけで概要を把握されたかもしれませんが。「なぜこのような工夫をしているのか?」という背景も一緒に抑えると、より5つのポイントを覚え易くなるので、ぜひ読み進めてみてください。
ポイント1:強弱にメリハリをつける
先ず、最も重要なポイントが強弱にメリハリをつけること。
このように目立たせたいところを思い切って色を付けることで、グラフを見た瞬間にどこを見れば良いかわかるようになります。
また、上記の図では、目立たせたいところ以外はグレーにして存在感を薄くすることで、より目立たせたいところを際立たせています。
このように、目立たせるところ・目立たせないところは思いっきり区別すると、どこを見れば良いかすぐわかります。
一方、以下のデフォルトのグラフのように、目立つ色が複数使われていたりするとどこを見れば良いか分からなくなるので、目立たせる要素はなるべく1つに絞り、徹底的に目立たせましょう。
もちろん色を付ける以外にも、丸で囲むなど目立たせる方法はいくつかあるので、場面に応じて使い分けてください。
ポイント2:軸の名称・単位を明記する
次のポイントは、軸の名称・単位を明記すること。
このように、軸の名称・単位を明記することで、ぱっと見で縦軸・横軸が何を表しているか分かるようになるだけでなく、間違って読み取られることも避けられます。
グラフの軸を明記するのは基本所作ですが、以下のように、デフォルトのグラフだと軸の名称が表示されないので、急いでると意外と忘れることもあるので注意ですね(私も忘れたことあり…)
また、超余談ですが、基本横軸の西暦は省略して良いものの、年か年度、どちらとも読まれてしまう可能性がある場合は、しっかり明記した方が良いですね。
市場規模の場合はないですが、売上高とかだと年度の場合も普通にあるので、こう言った場合は明記しましょう(私は書き忘れて怒られたことありますので…)
ポイント3:線は最小限に止める
次のポイントは、線は最小限に止めることです。
このように、無駄な横線は消すことで、グラフが非常に見易くなります。
一方、以下のデフォルトのグラフのように、横線があるとごちゃごちゃした印象になりますね。
なので、グラフ作成時は真っ先に横線を消すと良いです。
実際、私が仕事でスライド作成する際も、殆どの場合に置いて真っ先に横線を消していますね。
もちろん、明確に「このグラフのこの部分はこの数字」と言いたい箇所があるなら、横線を残すのもありです(むしろ残しましょう)
ただ、そう言った場合でも、明確に言いたい数字が少ない場合はグラフの上に数字をつける方が良い場合も多いので、そこは状況に応じて判断ですね。
まあ、殆どの場合は不要なので、基本はグラフ作成時に消しちゃいましょう。
ポイント4:軸のラベルの感覚を適切に取る
次のポイントは、軸のラベルの感覚を適切に取ることです。
このように、適度にラベルの間隔をあけることで、非常に見易くなります。
一方、以下のデフォルトのグラフのようにラベルが詰まっていると、見辛いのが分かりますね。
まあこれはポイント3(線は最小限に止める)と同じで、読み手への配慮ですね。
基本的にスライドには無駄な要素は一切ない方が良いので、引き算の考えで資料を作ります。
要素は少なければ少ないほど、どこを見れば良いか明確になりますからね。
そう言った意味では、今回ご紹介した資料も必要に応じてもっとラベルを減らしても良いと思います(特に西暦)。
ポイント5:凡例はグラフの横に記載する
最後のポイントは、凡例をグラフの横に記載することです。
凡例をグラフの横に棒を伸ばして記載することで、各要素が何を指しているかすぐ分かるようになります。
一方、以下のデフォルトのグラフのように、別の場所(以下資料では最下部)に凡例があると、わざわざ目線移動させてグラフと凡例を照らし合わせなければならず、面倒です。
まあ、上記の図だと2色しかない上にグラフ以外の要素が何もないので、ぱっと見で分かるとは思いますが…
例えば以下とかどうでしょうか?ぱっと見で何の色が何を指しているか分かりますか?
個人的には、数回上下に目線移動させなきゃどの色が何か分からなかったです…(私の能力不足かもしれませんが(笑))
とはいえ、やはり上記もグラフの横に凡例があった方が、目線を上下させることなくパッと何色が何か分かるのではないでしょうか。
なので、基本的にはグラフの横に凡例を置くと良いと思います。
因みに、グラフの横に凡例をつける場合は、デフォルトの凡例を消して一から作らなきゃならないので、少し面倒ですが、まあこれも読み手への配慮ですね。
まとめ:綺麗なグラフ作成は読み手への配慮。多少手間をかけても綺麗に作るべき
今回ご紹介した以下5つの作成ポイントを抑えておけば、難しいことは考えず綺麗な推移グラフが作れるはずです。
- 強弱にメリハリをつける
- 軸の名称・単位を明記する
- 線は最小限に止める
- 軸ラベルの間隔を適切に取る
- 凡例はグラフの横に記載する
また、今回ご紹介したポイントの殆どに共通する考えは“読み手への配慮”です。
今回の例として使ったグラフと少し異なる形の推移グラフを作る場合も、5つのポイントと”読み手への配慮”を意識すれば、綺麗なグラフが作れるはず。
とはいえ、先ずは練習ですね。練習なしないと
今回ご紹介した5つのポイントを意識して、あなたもパワポでグラフを作ってみてください。