コンサルスライドの作り方はこの本で実物を見て学ぶべし

コンサルスライド作成_外資系コンサルのスライド作成術 作例集: 実例から学ぶリアルテクニック

こんにちは、戦略コンサルタントのYuです。

本日は、

  • コンサルのような資料(スライド)を作りたい
  • 実際のコンサルが作成したスライドを見たい
  • ネットに無料で公開されている公的調査報告書等ではなく、クライアントセッションで使うようなスライドを見たい

というような方に向け、

  • 外資系コンサルのスライド作成術 作例集:実例から学ぶリアルテクニック

をご紹介します。

この本は、元BCGの筆者が実際のクライアントセッションで作成した資料を再現してご紹介しています。

この本は、

  • 紹介されているスライドは、実際のクライアントセッションで使われた形態
  • 単なる作品集ではなく、スライドごとにポイントも記載
  • 紹介されているのは46スライドと多種多様

と言った特徴があり、コンサルが作った実際のスライドがいくつも見れるという、他に類を見ない本となっています。

上記3つの本書の特徴について1つずつ説明しますので、参考にしてみてください。

紹介されているスライドは、実際のクライアントセッションで使われた形態

本書の最大の特徴は、元BCGの筆者が実際のクライアントセッションの際に使ったスライドがそのままの形で紹介されていること。

もちろん、守秘義務等があるため実際のスライドそのままではなく内容(情報)は別業界のものに改変して作成されていますが、紹介されているスライドの見た目は、実際に現場で使われているものと遜色ありません。

外資系コンサルのスライド作成術_amazon
参考:外資系コンサルのスライド作成術 作例集: 実例から学ぶリアルテクニック

実際、私も日々のコンサルワークで資料を作ったり見たりしますが、本書で紹介されているスライドと殆ど同じようなものが何枚もあります。
※ここまでスライドの形を一般公開して良いのか(法的に)、と初見で思ったほどです

また、昨今はネットでもコンサルのスライドが無料公開されていたりしますが、これはコンサルが日々クライアントとセッションする際に使う資料とは少し体裁が異なります(目的等が異なるので)。

そう言った意味でも、本書は実際のクライアントセッション等で使用されるスライドと何ら変わらないものであることは、本書の最大の特徴であり最大の価値ともなっています。

やはり何事を学ぶにしても、先ず“本物”を見るに越したことはないですからね。

単なる作品集ではなく、スライドごとにポイントも記載

次のポイントは、スライドごとに作成ポイントが記載されていること。

本書では、1スライドに対して必ず作成ポイントが記載されているため、スライドの型を学ぶにしても、一つ一つ「何でこの形にしているのか?」納得・感心しながら楽しく学ぶことができます。

例えば、バリューチェーンに沿ってプレイヤーを紹介しているスライドでは、ぱっと見「綺麗に整理されているな」くらいの印象なのですが、実際はシェアの大きさに応じてプレイヤーの記載されているボックスの大きさが調整されています。

こう言った細かい配慮はただスライドを見るだけだと中々気づかないため、ポイントとして記載されているのはとても有用です。

この本でスライドの型を学ぶ際には、スライドイメージだけでなく、必ず作成ポイントも読んだ方が良いですね。

紹介されているのは46スライドと多種多様

最後のポイントは、紹介されているスライドの多種多様さ。

本書は大きく以下4チャプターに分かれており、合計46もの実際のスライドが紹介されています。

  1. 数値を効果的に表現する(グラフ等)
  2. 概念構造を表現する(所謂コンセプチュアルチャートと言われるようなもの。数値では表せないが概念的には重なっていることを表すスライド等)
  3. プロセスの作例集
  4. スケジュールの作例集

特に1と2は結構なパターンがあるため、紹介されているスライドの枚数も多くなっています。

例えば、散布図で示す場合でもいくつかパターンがあるため、散布図のスライドだけでも良く使われるであろう形の4スライドが紹介されています。

もちろん、本書で紹介されている46のスライド(型)がコンサルスライドの全てではなく、他にも色々な形があったりはしますが、結局は本書で紹介されているスライドの派生と言えるものが多いため、先ず基本となる46のスライド(型)を学べば十分でしょう。

注意:本書はあくまでもコンサル資料作成の基礎基本を勉強した人向け

ここまで、本書の特徴(優れた点)をご紹介してきましたが、読むにあたり1つ注意点もあります。

それは、本書の対象はあくまでもコンサル資料作成の基礎基本を学んだ人である、と思われること。

別に「コンサル資料作成について既にすごく勉強してます」というわけでなくても良いのですが、最低1冊別のコンサル資料作成の基礎本等で勉強したことある人が対象になっていると感じます。

というのも、本書ではスライドごとにポイントは説明されているものの、全スライド共通のコンサル資料作成の基礎基本となる部分はあまり説明されていません。

なので、そう言ったどのスライドでも守るべき普遍的なルールや考え方は抑えておかないと全スライドで疑問が湧いてしまうため、そこは注意。

とは言え、スライド全体の共通ルールとなる基礎基本の部分はそんなに多くないため、もしこれから学ぶという人は先ず初心者向けのような本を1冊読んでみることをおすすめします。

本ブログでも以前、コンサル資料作成の勉強をこれから始めるというような読者に向けて1つ記事を書いていますので、是非参考にしてみてください。

まとめ:コンサルティングの現場で使われているようなスライドを作りたい人におすすめの1冊

以上、「外資系コンサルのスライド作成術 作例集:実例から学ぶリアルテクニック」の3つの特徴をご紹介しました。

本書は実際のコンサルティングの現場で使われたスライドが、内容だけ変えて形はそのままで紹介されているため、コンサルのような綺麗な資料が作りたい人やこれからコンサルタントになる人には強くおすすめな本となっています。

1つ注意点として、本書は最低限のコンサル資料作成の基礎基本を学んだ人向けに書かれている節がありますが、逆に言えば、既に他の本等ででコンサル資料作成について学んだことがある人にとっては、本書はその知識を実践に活かす橋渡しをしてくれるはずです。

コンサルのようなスライドを作りたい人は、ジャンプアップの1冊として読んでみてください。

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