こんにちは、戦略コンサルタントのYuです。
本日は、これからコンサルタントになる新卒の方に向けて、入社する前に勉強しておいた方が良いことをご紹介します。
もちろん、入社後にどのファームでもコンサルタントが考案した素晴らしい研修があると思います。
特に各種フレームワークや思考法については、研修や優秀なコンサルタントから学んだ方が間違いないです。
しかし、学生のうちに勉強しても研修で学んでも大差ないスキルもあります。
そういったスキルは学生のうちに勉強しておくことで、入社後に重要な勉強に集中することができます。
入社後に順調なスタートダッシュを切るための準備をしておきたい方は、ぜひこの記事を読み進めてみてください。
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ハードスキル・知識は学生のうちから習得できる
では、コンサルティングファームに入社する前に何を勉強しておけば良いのか。
結論から言うと、個人的には以下を優先的に勉強しておいた方が良いと思います。
- エクセル・パワポの使い方
- 会計・ファイナンス
- 定番の戦略論等
基本的に上記は、入社前に勉強してもある程度仕事で使えるスキル・知識となっています。
入社後に勉強するのでも構わないと思いますが、入社後はとても忙しい。
研修でもそれなりに課題が出たりするので、意外と勉強する時間はないです。
プロジェクトでは、最初のうちはクライアントの業界等についても何も知らないので、自分のタスクとは別に業界知識も勉強しなければなりません。
そんな忙しい中、エクセルやパワポ 、会計や定番の戦略論の勉強をするのは結構大変なため、できるうちに勉強しておいた方が良いと思います。
エクセル・パワポ の使い方は自分で勉強して当たり前、の世界
上記紹介した中でも、エクセル・パワポ は、入社前に勉強しておいた方が良いと思うスキルNo1です。
入社後にはもちろんエクセル・パワポのスキル研修は用意されていますが、細かいところは教えてくれません(ファームによると思いますが)
例えばエクセルの研修では、エクセルの使い方そのものというよりは、どうやってエクセルを活用したら良いのか、といった観点で研修が為されます。
考えてみれば当たり前で、先輩コンサルタントの貴重な時間を割いて研修してもらっているため、本で学べるようなエクセルやパワポ の使い方に時間を割いている場合ではないのです。
そのため、エクセル自体の使い方は自分である程度勉強する必要があります。
入社前に勉強しておくと、使い方がわからず時間を取られるといったことも少なく、研修で学ぶべきことにしっかり向き合えます。
また、研修の期間でしっかりとエクセル・パワポの使い方を習得しておかないと、プロジェクトに入った後にかなり苦労します。
プロジェクトでは、最初の頃はPMから作業指示を受けたりしますが、もちろんパワポ ・エクセルの基本所作が身についており、ショートカットも使える前提で作業が振られるため、基礎が身についていないと効率が悪くなり徹夜コースです。
私も少し勉強していたものの、全く期待水準に達していなかったため、初期の頃は無駄に時間がかかり徹夜コースでした。
私のようにならないためにも、時間がある学生のうちにエクセルやパワポ の使い方は勉強しておいた方が良いと思います(とは言え、それが難しいですけどね)
特に近年は元コンサルタントが出しているエクセルやパワポ の作成術といった本が出ていますので、そういった本で勉強しておくと良いと思います。
私が初学者の時に読んで良いと思ったエクセル、パワポの本のリンクを貼っておきますので、必要に応じて読んでみてください。
特に「入門 考える技術・書く技術【スライド編】」はコンサル資料作成を学ぶ1冊目に最適な本で以前も紹介しているので、興味があれば参考にしてみてください。
会計・ファイナンス の知識は、業績推移予測や投資対効果の試算で役立つ
若手コンサルタントは日々エクセルと格闘します。
その中でも若手がよくやる業務に業績推移予測や投資対効果の試算があります。
中期経営計画策定や新規事業開発プロジェクトでは、当然これらの業務が伴い、その実際の計算は若手コンサルタントが担います(もちろん、先輩のチェックはあります)
そのため、エクセルが使えるのは当然必要ながら、会計やファイナンス の知識が必要となってきます。
例えば投資対効果の試算一つとっても、学生の頃のようにROIを計算すれば良いだけでなく、NPV(正味現在価値)で計算したりする必要があり、ファイナンス の知識が必要です。
また、業績推移予測ではBSの推移予測を出したりもしますので、これまた減価償却がどのようにBSにはねるか等、会計の知識が必要になってきます。
もちろん、いくつかのシナリオを考えて各種数値をシミュレーションしますので、PL,BS,CSの関連性を理解してエクセルを作っていきます。
こういった作業は若手コンサルタントが担当しますが、研修ではあまり学ぶ時間はありませんでした。
そのため、やはり会計・ファイナンス も基本的には自分で勉強する必要がありますが、こちらはプロジェクト中に学ぶのはエクセル・パワポ よりもきついと思います。
如何せん必要な知識量が多いですし、どこか一つ掻い摘んでその場を凌げるようなものでもないので、全体的に勉強しなければなりません。
よって、勉強していないと徹夜コースとなりそうですが、こちらも入社前でも十分勉強して準備しておけるものなので、できれば勉強しておいた方が良いと思いです。
因みに、ファイナンスの勉強する際にはどの本をどのような順番で読めば良いのか、以前別の記事を書いていますのでそちらも参照ください。
ファイナンスは専門用語や普段使い慣れない考え方等もあるため、自分のレベルに応じて適切な本を選ぶことが重要となります。
戦略論等の定番書は入社後にはあまり読む時間がない
最後、入社前にやっておいた方が良いと思うことは定番書の読書です。
上でも書いていますが、やはり入社後、特にプロジェクトにアサインされると非常に忙しいです。
そんな忙しい中では勉強する時間はあまりなく、少ない勉強時間も成果を出すためにクライアントの業界理解に使ったりします。
そうすると、すぐに自分のタスクに役に立つわけではない戦略や経済の古典書といった定番書を読むのはどうしても後回しにしがちです。
もちろん、そういった本はしかるべき時が来たらその時に読む、といったスタンスでも良いと思いますが、それは個人的にもったいないかなと。
今現在直接的に目に見える形で自分のタスクに役立つことは少ないとしても、やはりタスクのポイントポイントでは定番書から得られた知識が思考の役に立ちますし、クライアントとの会話で使える等、タスク以外のところでも役立って来ます。
また、企業や経済を定番書に出てくるような理論に当てはめて見ることで、新しく見えてくることがあったりします(抽象的ですみません…)
あくまですぐに役に立つエクセルやパワポ 、会計やファイナンス の勉強が優先ですが、余裕があれば古典のような定番書も読んでおくこと良いと思います。
イノベーションのジレンマ 増補改訂版 Harvard business school press
まとめ:早めに勉強できるならした方が良いに決まってるが…
以上、個人的にコンサルティングファームに入社する前に勉強しておいた方が良いことをご紹介しました。
今回ご紹介した勉強の共通点は、入社前でも本を読む等で一定のレベルまで習得できるということ。
入社後はとても忙しいと思いので、入社前にできる勉強があるならやっておきましょう、ということです。
逆に、ロジカルシンキング といった思考法は、本を読むだけではなかなか身につかず、先輩コンサルタントのレビューを受けた方が圧倒的に効率よく身につきますので、入社前は定番書を数冊読む程度で良いでしょう(とは言え、レビューは中々キツかったりしますが…)
今回ご紹介した勉強等ある程度勉強したら、もう後は残りの学生生活を楽しんでください。
コンサルタントになっても長期休暇は意外と取れたりしますが、友人と休みを合わせるのは難しいので、個人的には友人と旅行しておくことを最後にお勧めしておきます。